暦の上では2月4日立春から始まった2023年も半年が経ちました。
8月8日立秋です。
こんなに暑い日が続くのにもう暦の上では秋なんですね。立秋の前日までは、秋土用でした。
盛んに私たちに降り注いでいた天の陽気もこれからは、陰気が増していきます。
先日宗像大社の大祓式・夏越祭に行ってきました。
大祓式は、年2回夏越と年越に行われ、日々の生活の中で知らず知らずのうちについた罪・穢れを祓い清める神事です。夏越祭では、一年の前半を無事に過ごせたことに感謝し半年間の罪や穢れをお祓いして、残り半年も清らかな気持ちで過ごせるよう、茅で作られた輪の中を作法に従ってくぐり抜けます。
私は、これまでの間に起った色々なことやここまで自分を守ってくれていた古い自分などなどを整理し、後半に向けて志新たに向かう意味を込めて、茅の輪くぐりをしました。
盛んな陽気と土用の作用も相まって、ご自身から出るベクトルの向きがご自身では感じられていなくても明らかに変化することがあります。私自身、頑なに守ってきたものを手放す決心をして行動し始めると一気に目の前の景色が変わってきました。お教室の生徒さんの中にも、この夏ご自身の中の変化を感じる方がいらっしゃいました。一年の折り返し地点である今この半年やってきたことについて振り返り、残りの半年はどう行動するか?軌道修正していくタイミングでもあります。
そこで、オススメしているのは
『 佳い言葉を遣いましょう! 』
言葉は、言霊だとも言われます。言葉が持っている不思議で神秘的な力で、発した言葉通りの結果が表れる力があると古代から言われてきました。霊という言葉が付くとスピリチュアル的に捉えられがちですが、分かりやすく言えば
”叱られたり文句ばかり言われながら育った子 と 褒められ沢山認められながら育った子”
どちらがのびのびとしているでしょうか? 心の充足感があるでしょうか? 安定しているでしょうか?
言わずもがな後者の方が、のびやかであったり、落ち着いていたり、積極的であったり、向上性や主体性があったりするように思います。投げかけられてきた言葉通りの結果になってますね。
言葉は周りの人に影響を与えます。言葉にその人の持つエネルギーが乗って伝わっていきます。それだけではなくて、その言葉を投げかけた本人にも跳ね返ってきて直接影響してきます。子どもだけではなくて大人だって同じです。
放たれていく言葉は、決して人に投げつけるものでも貶(おとし)めるものでもなく、傷つけたり恥ずかしめるものでもなく、こだまして返ってきた言葉を自分が聞いても心地よいものであって欲しいのです。
たとえば、「私って、ダメだなぁ」「いつも上手くいかないよなぁ」「どうせ自分なんて・・・」などのネガティブに自分にダメ出しをする言葉は、変わりかけた自分を諦めてベクトルの向きを元に戻してしまう行為になってしまうんですね。
「~しなければ!」「~じゃないといけない!」と思うことも日常生活の中に沢山あるかもしれません。極端な話ですが、トイレに行くことさえも「トイレに行かなきゃ。。」なんて思ってしまっていたのは、過去の私です。あれやこれやに追われ続けて圧迫感や窮屈さに気持ちも塞ぎます。これも誰かのためではなくてご自身のために「~したい!」「~しよう!」に行動を置き換えて言葉にすると、穏やかに受け止められるし、することに追われる感覚も薄らぐと思います。「~しよう!」と思ったら、思ったことから順番にやっていくだけです。時々は優先順位にも気配りしながら、「~しよう!」を積み重ねていきます。
またその時に味わった感情も放置するのではなく、気づいてあげて欲しいですね。嬉しい時はそのまま「嬉しいね」「よかったね」と素直に言葉も出てくるのですが、失敗して落ち込んだ時や物事が上手くいかない時などには、なかなか言葉が出てこないのです。
失敗したり、物事が上手くいかなかったり、迷ったり、焦ったりしている時にふとネガティブな言葉がよぎったりします。気持ちは、かなり凹んだり、苦しかったり、モチベが下がっていたり、周囲の人からの心無い理不尽な言葉に傷ついていたりすることもあるかと思います。
「私って、ダメだなぁ」「いつも上手くいかないよなぁ」「どうせ自分なんて・・・」と自分にダメ出しをして責めてしまうかもしれませんが、責めたり流してしまうのではなくて、その時の感情や気持ちを大事に受け止めて欲しいのです。
失敗したり上手くいかなかったけれど、頑張った自分がいます。頑張っていなければ、気持ちは落ち込みません。落ち込むということは、精一杯頑張った証なのです。「よく頑張ったね」「よくやったね」とまずはねぎらってあげてください。自分をつぶさに見ている自分しかかけてあげられない言葉です。
凹んだ・落ち込んだ・モチベが上がらない・傷ついた・焦る・無力感などを感じる時は、虚しい・悔しい・悲しい・つらい・苦しいなどの感情が心の中に充満して自分を押しつぶさんばかりかもしれません。その傷ついた心に、良い悪いの判断は一旦横に置いて「つらかったね」「苦しかったね」「悔しかったね」「悲しかったね」と・・・ただあなたの感情をフラットに受け止め優しく言葉をかけて、ぎゅっと抱きしめてあげてください。先にも書きましたが、あなたの最大の理解者は周りにいる人ではありません。自分をつぶさに見ている自分自身なのです。
私たちは、こうなってしまったという結果だけにフォーカスしてしまいがちですが、結果は事実にすぎません。大事なのは結果に至るまでのプロセスでどんな行動をしたか?なのです。結果が悪いからと言って、「苦労してやってきたあなた自身」や「やってきたことすべて」が悪いわけではありません。プロセスの見直しや振り返りをするとそこに課題や成長のチャンス、学びの宝があります。これはいわゆるPDCAサイクルですね!これについては、またどこかでじっくりとお話ししようかと思います。
変わりたい!と思うことはまず初めの第一歩ですが、思っているだけ待っているだけでは何も変わっていきません。苦しいかもしれないけど勇気をもって行動を起こすことで、向いたベクトルの方向に歯車が回り始めるのだと思います。
「こうなるといいな!」「こうなりたい!」ご自身のイメージに近づく
”自分が聞いても心地よい『佳い言葉』を遣う ”
と心の中に立ったベクトルを動かすエネルギーに変わっていきます。
日頃から遣う言葉は、その方の基盤にもなってきます。
綺麗な整った心地よい佳い言葉を選んで遣いながら、ご自身の内側を整えてみる生活はいかがですか?
今日から始めて明日になるともう変わった!なんてことはありませんが・・・ひと月ふた月と経っていくうちに何かが大きく変わっていたなんてことがあるかもしれません。
道具もお金も使わずにできることですから、是非チャレンジしてみてくださいね。