柳川ゆるり旅①~まち探検と春の懐石ランチ🍱~


柳川市観光課が主催する『水郷柳川ゆるり旅』のプログラムに参加してきました。
水郷柳川に触れる。感じる。をコンセプトにいろいろなプログラムがアップされています。
先日1月のブログでもご紹介しましたが、
福岡から西鉄電車を利用すると柳川までは1時間弱の距離、有明海に面した街です。
柳河藩の城下町として栄えました。
江戸時代に藩主立花氏が建てた藩主別邸『御花』(松濤館)は、現在も一般公開され、宿泊施設や結婚式場としても利用されています。
柳川といえば水郷の街として知られていますが、掘割といわれる水路がなんと930キロもめぐらされているそうです。

昔々2000年ほど前、この街は海の中にありました。
川が運んでくる土砂が溜まり、陸地が海の方に伸びていって「干潟」となったそうです。
干潟は、海が干潮になった時に陸地となって表れるような土地ですから、ジメジメした湿地帯です。
そこに人が住み始めるようになったものの、大雨の度に洪水に見舞われて家が流されてしまうのを防ぐために、溝を掘り、その土を盛り上げることで土地を安定させ家を建てたり、耕作地や田んぼを造ったと言われています。
溝を掘った所には雨水が溜まり、その水を使って人々は暮らしやすくなりました。
徐々に掘割が増え、繋がり合って水路となり、水郷が築かれていきました。
川から水を引き、この掘割によって海抜よりも低い土地の生活用水・農業用水をまかないながら、排水を可能にするシステムを先人たちは完成させていったのです。
昭和に入って起こった大水害で川の上流にダムができると水路の水は少なくなっていき、上水道の普及により人々の生活に水路が必要なくなっていきました。
高度経済成長の時代、街の川が汚染されて悪臭を放つ話は、よく聞きました。
柳川の水路も例外ではなく、掘割を塞いで暗渠(あんきょ)にする計画持ち上がったそうですが、「郷土の川に清流を取り戻そう」
と声を上げた人達がいて、住民の賛同を取り付け「掘割がキレイだったころの記憶」「子どもの頃に川で遊んだりした原体験」を元にしてその風景を蘇らせるために掘割と向き合い、話し合いを重ね、何年もかけて清掃して整備してきたそうです。
その土地に足を運び、歴史や人々の生活に目を向けると、先人の苦労と共に貴重な智慧を与えられたように感じます。
今まで近くて遠かった街が、実際に自分の足で歩いて土地の人の話を直接に聞く中で、少しずつ身近に感じることができました。

私は、知らない街を一人旅することが好きです。
気の向くまま足の向くまま気になるものを見に行ったり、触れてみたり、肌で感じたりすることで、感覚的に感じることやその時に考えることを楽しみます。
知らない土地ですから、「これは何?」「これ面白いな!」「これ素敵だな♥」「これ美味しい❣」全てが発見なのです!
そうすると自分の中に、新しいものが入ってきます。
自分の中にあったものとそれが化学反応するように、つながっていくこともあります。
それが面白いのです!
誰かと一緒にいると、一緒にいる人に気を遣ったり、お喋りに夢中になって色んなことを流してしまったりするのが、もったいないなんて考えてしまいます。
でも、人が嫌いでいつも一人旅をしている訳ではありませんよ(笑)
「旅は道連れ」という言葉もあるように誰かと一緒に旅するのも好きです。誰かと一緒の旅も思い切り楽しみます。
遣い分けていると思っていただくといいかと思います。
一人旅は、ハードルが高いな・・・
と思われる方は、お住まいから少し離れた生活圏ではない街の”探検ごっこ”なんて如何でしょう?
カフェやパン屋さん、お菓子屋さん、雑貨屋さん・・・などなど、ちょっと心くすぐられたり、ワクワクする経験になるかもしれません。きっとあなたの中に、新しい風が入ってくると思います。

三柱神社前の船乗り場:乗り場は、ほかに3か所あります。
お堀巡りの川下りを行っている会社は、7社もあるそうです!
短いコース、長いコースと会社ごとにいろいろコースが違ってくるようで
船頭さんが歴史や文化の語り部としての役割も担われているそうです。
柳川駅近くの乗り場から、
観光メインスポット沖端・御花周辺までの間の
約60分コース 料金大人1,800~2,000円
観光メインスポット沖端エリアのみをめぐる
約30~40分コース 料金大人1,000~2,000円

今回の柳川での1番の楽しみは、料理上手な旅館の女将(=お友だちのお母さん)のお料理を食べに行くことでした。
柳川市観光課の企画する『水郷柳川ゆるり旅』の春のプログラムで、
”五行で体ととのふ柳川春の懐石ランチ”といって、薬膳も取り入れた企画になっていたので興味を持ちました。
東洋医学や薬膳のお話もあって、食べ物で体を整えていくお話を聞いて、味、食感、香りを楽しみながらランチをいただくことができ大満足でした❣

献立
❁有明海ムツゴロウの甘露煮
❁和牛香草ローストビーフと旬野菜のマリネ
❁鰻蒲焼
❁春アサリの炊き込みご飯菜の花添え
❁手作り卵豆腐のお吸い物
❁手作り桜パウンドケーキ
❁橘香園のオレンジジュース

旬の野菜(菜の花・つくし・ノビル・タケノコ)の苦味によるデトックスや
春野菜の持つ甘み(ブロッコリー・カリフラワー・カブ・新玉ねぎ)は胃腸を健やかに保ち、
活動的になる体への滋養強壮効果(ムツゴロウ・鰻)もあり、
心を落ち着けてくれる柑橘系の香り(レモン・酢・温州ミカンジュース・桜)や味(アサリ・卵豆腐)は、
気の巡りを良くしリラックスさせてくれました。
すべて有明海や地元で作られた野菜や果物を使って調理されているという工夫された献立でした。
さすがの女将さんのお料理、「優しくてとっても美味しかったです❤」「ごちそうさまでした」

柳川といえば・・・さげもん飾りですね。
お雛様と一緒に飾られている縁起物です。
柳川の雛祭りは盛大だそうで、女の子のいるお宅にはこんな立派な段飾りがあったそうです。
お嫁さんの実家から贈られるのが慣習だったそうです。
宰府屋旅館:福岡県柳川市椿原町45